業務実績
広島県は、エビデンスを活用した政策立案を実装するための体制構築を全国に先駆けて進めています。私たちは、令和元年度・2年度に引き続き、施策の効果検証(インパクト評価)の実施、職員への研修の実施、EBPM体制構築のための技術的助言といった業務を通じて、広島県が目指す「根拠に基づく政策形成体制の構築」の支援を行っています。
慶応大学は環境省の委託事業の一環として、学校でのナッジを活用した環境教育の実施が児童・生徒の環境問題に関する態度や知識に及ぼす効果を検証する実証事業を行っています。弊社はデータ分析と報告書の執筆を担当し、慶応大学とともに有効な環境教育プログラムの開発に取り組んでいます。
JICAでは、毎年10億円以上の事業を対象に外部評価者による事後評価を実施しています。本業務はウガンダでの変電所改修事業、ルワンダでの地方給水事業、タンザニアでの送配電網事業での事後評価を行うものです。弊社はウガンダとタンザニアの事後評価を担当し、人工衛星の夜間光データを用いて事業の対象地域における経済活動への影響を検証しています。またルワンダでは衛星データを用いた対象地域の人口推計を担当しています。
JICAでは、より質の高い開発事業を実施するために科学的根拠(エビデンス)に基づく事業の実施(Evidence-Based Practice: EBP)を推進しており、インパクト評価の実施を進めています。私たちは、これまでに引き続き、JICA評価部のアドバイザリーとして、 インパクト評価に関するJICA職員等への研修の実施、マニュアル等の執務参考資料の作成、個別のインパクト評価への技術的助言等の業務を通じて、JICAのEBPを支援しています。
京都府ではエビデンスに基づく行政運営の必要性が認識されており、セミナーを通じて府職員に対してEBPMの基礎概念や潮流、実施方法などについての基礎的な知識習得を図っています。弊社は、EBPMを進める上で重要となる施策の効果検証方法・手順について講義を行いました。
令和元年度に引き続き、静岡県庁をはじめとする行政職員を対象にEBPMの基礎知識習得のための研修を行います。演習を交えながら、EBPMの狙いやランダム化比較試験に代表される政策効果を検証するための事業デザイン、基礎的なデータ分析の方法を学んでいきます。
横浜市立大学が行っている「横浜市職員向けデータエキスパート育成コース(YOKOHAMA D-STEP)」の1コマとして、EBPMの考え方や国内外の動向などについての講義を実施しました。
ギニアでは、主要幹線道路に架かる一部の橋梁の幅が狭く老朽化も著しいことから、大型車両の交通時に落橋の危険性がありました。安全な交通を実現するために、JICAは国道1号線に位置するカアカ橋の改修を行いました。本業務は、この事業の事後評価を実施するもので、弊社は特に衛星データを用いて事業の対象地域における経済活性化への影響を検証しています。
JICAはこれまで数多くの留学生事業を実施しており、その規模はますます拡大しています。その一方で、こうした留学生事業の評価は限定的にしか実施されていません。本業務では、留学生事業の評価手法に関するレビュー、及びそれらを踏まえた評価の試行を通じて、留学生事業の評価手法の検討・提案を行うことを目的としています。
EBPMに関する議論が政府全体で本格化している中、教育分野においても「客観的な根拠を重視した教育政策の推進」を志向する動きが始まっています。教育分野にみられる固有の課題や懸念に配慮しつつ、①新規施策、既存施策を対象とした効果検証のためのデザイン策定や分析、②EBPM推進の基盤となる人材育成等を行うことで、文部科学省の実務におけるEBPMの定着を目指しています。
※は補強・再委託・下請などを示します